アメリカでは娯楽でのカンナビスの使用が現在9つの州で合法で、2017年の調査では64%のアメリカ人が全州合法への方向をサポートしており、年々カンナビスへの社会的受容や関心が高まっている。
そんな中ロサンゼルスの高級地域を中心にカンナビスの関心を高めようと活動している企業が、インフルエンサーマーケティングに4億ドルを投資し更なる拡散を試みているが、合法だとはいえマリファナとのコラボにインフルエンサー達の中では少々ざわついているようだ。
アメリカのある20万人以上のインフルエンサーを抱えるインフルエンサーマッチング企業の調査では、その中の30%のインフルエンサーがマリファナのキャンペーンをすることを”気持ちよく受け入れられる”と答えた。
SNSのプラットフォームがインフルエンサーの活動場所、仕事である事から、30%の人々しか気持ちよく受け入れられない理由としては以下のようだ。
一つの理由としては、そういったコンテンツをあげて自らのSNSアカウントが停止してしまう事を考えるとリスクが大きすぎるだそう。ご存知の通り、FaceBook, Snapchat, Instagram, Googleではカンナビスの広告を許可していない。スナップチャットではCBD (カンナビスでできているがハイにならない商品)の広告でさえケースバイケースでは処罰が下される。
そういった事を考えると、エージェンシーがゴーサインを出したとしても実際にマリファナ関連投稿でアカウントが停止されてしまったという人がいたという事実を知った上で、インフルエンサー自身が進んでやりたい企画かというとそうではないようだ。
彼女が一人の例で、先週マリファナ関連の投稿をしたインフルエンサーのアカウントが止められたという報告もある。
SupremeのデザインをモチーフにしたStoner (ハイの状態を表す単語)と書かれたTシャツを着用しているこちらの写真。
インスタグラム側の言い分としては、インスタグラム上でのマリファナポリシーに反しているからアカウントを停止したとの事。
州や住んでいる国が合法だとしても、インスタグラム上でマリファナに関連した広告や購入を促す投稿は禁止されているのでかなりの注意が必要なようだ。
もう一つの理由としては、フォロワーの反応だ。
いきなりマリファナ関連の投稿をしてフォロワーがどんな反応をするか、それらの投稿をサポートしてくれるかが不明なため不安要素が大きいという事。
ある一人のインフルエンサーは、契約を締めるところまでいったが、”自分のフォロワーはまだカンナビス関連の商品をサポートする準備はできていないと思う”と判断しお蔵行きとなった。
また、ユーチューブではマリファナ関連のチャンネルを追放する活動も始まっている。アメリカで20万人以上の登録者をもつマリファナ系ユーチューバーLoaded Upも追放の的になっているようだ。
一方、別のインフルエンサーマーケティングエージェンシーはカンナビス関連の活動にかなり積極的だったり、フリーメンはこのカンナビスの偏見はタトゥーと同じような傾向にある(これからますます社会的受容が高まっていくであろう)など、マリファナ関連コンテンツはこれからインフルエンサーが欲しい案件となっていくであろうと予想している。
これからのマリファナとインフルエンサーの関係性に注目が集まりそうだ。